トロリーコンベヤ式のライン式前処理設備

設備紹介

前処理設備

塗装品質を支える、吊り下げ搬送式・スプレー処理ライン

PAINT PRETREATMENT

工程と搬送を、
一つの設備として設計。

オーバーヘッド型のトロリーコンベヤからワークを吊り下げ、連続搬送しながら各ゾーンで薬液や洗浄水をスプレーする前処理装置を設計・製作・施工します。ワーク寸法・重量、搬送ピッチ、搬送速度、処理時間を確認し、脱脂、水洗、化成処理、純水洗浄を必要に応じて組み合わせます。

WHY PRETREATMENT

前処理が、
塗装品質を支える。

ワーク表面の加工油・切削油・ほこり・汚れを除去し、塗料が密着しやすい表面状態をつくります。適切な前処理は錆の発生を抑え、耐食性を高めるうえでも重要です。

前処理が不十分な場合は、塗膜の剥がれ、膨れ、錆、密着不良につながります。後工程の塗装を安定させるため、前処理設備では洗浄・化成・水洗の流れを一体で検討します。

01

除去

油分・ほこり・汚れを洗い落とす

02

密着

塗料が付着しやすい表面へ整える

03

耐食

錆を抑え、塗膜の耐久性を支える

LINE SYSTEM / 構成イメージ

前処理ライン全体の工程。

搬送高さ、ゾーン長さ、液切り区間を検討し、前後設備まで連続するラインとして構成します。

PROCESS FLOW / SPRAY TYPE説明用の構成例
トロリーコンベヤ式前処理ラインの工程図 吊り下げられたワークが搬入口から予備脱脂、脱脂、水洗、化成処理、純水洗を通り、水切乾燥炉へ搬送される構成例です。 TROLLEY CONVEYOR搬入口搬出口 予備脱脂01脱脂02水洗 103水洗 204化成処理05水洗 306純水洗07水切乾燥次工程へ接続
上記は構成例です。実際の処理工程は、ワーク、使用薬品、要求品質、生産条件に合わせて決定します。

吊り下げ搬送とスプレー処理

ワーク形状に合わせてノズル位置、噴射方向、配管、搬送高さを決定します。ワークからの液切りや次工程への薬液の持ち込みを考慮し、ゾーン間の距離と構造を構成します。

前後工程との接続

搬送ピッチ、速度、処理時間、生産量を一体で検討し、前処理後の水切乾燥炉塗装ブース、焼付乾燥炉へ接続します。

代表的な処理工程

工程ごとの役割

設備仕様に合わせ、必要な工程だけを組み合わせます。

01

予備脱脂

大きな汚れや付着油をあらかじめ除去します。

02

脱脂

ワーク表面に残った油分を除去します。

03

水洗

前工程の薬液や汚れを洗い流し、次工程への持ち込みを抑えます。

04

表面調整

使用する薬品の仕様に応じて設け、化成処理前の表面状態を整えます。

05

化成処理

塗装前の表面に化成皮膜を形成します。

06

純水洗

水分中の不純物を抑え、塗装前の表面状態を整えます。

実際の工程数、薬品の種類、処理温度、濃度、処理時間は、ワークの材質、付着している油や汚れ、要求品質などによって異なります。薬品条件については、専門業者である貴和化学薬品株式会社の仕様に基づいて決定します。

EQUIPMENT FLOW / 構成イメージ

循環と加熱を、設備として組み込む。

槽、ポンプ、配管、ノズル、加熱部を、点検・清掃のしやすさまで含めて構成します。

SHOWER ZONE / SECTION説明用の構成例
シャワーゾーンの断面構成図 水槽、循環ポンプ、ライザー管、左右のライザー、シャワーノズルと、搬送方向に対して直角にワークへ噴射する配置を示します。 トロリーコンベヤ(搬送方向:奥行方向) ワーク 薬液(水)の戻り 薬液槽(水槽) 送り配管 循環ポンプ ライザー ライザー ノズル ノズル
タンク・循環ポンプ・ライザー管・シャワーノズルで構成
ノズルは搬送方向に対して直角に噴射する配置とし、ワーク形状と処理ゾーンに合わせて位置と向きを検討します。
DEGREASING TANK / HEATING説明用の構成例
脱脂槽とパネルヒーターの構成図 脱脂槽内の処理液をプレートコイルで間接加熱する構成です。 ボイラーへ接続 入口 出口 脱脂槽・処理液 パネルヒーター (プレートコイル) 取外し・清掃 作業範囲
処理液を間接的に加熱・保温
熱源を特定の方式に限定せず、槽容量、指定処理温度、昇温時間、運転条件から必要な加熱能力を検討します。

主要機器

処理工程に合わせた設備構成

すべての機器を一律に設けるのではなく、工程と設備仕様に応じて構成します。

01

薬液槽・水洗槽

各工程の液を貯留し、循環・液切り・清掃を考慮して構成。

02

循環ポンプ・配管

薬液や洗浄水を各スプレーゾーンへ安定して送液。

03

スプレーノズル

ワーク形状、搬送方向、処理目的に合わせて配置。

04

ストレーナ・ろ過装置

循環液中の異物を除去し、ノズルや配管の詰まりを抑制。

05

プレートコイル

脱脂槽の処理液を間接的に加熱し、運転温度を維持。

06

トンネル・液切りゾーン

飛散を抑え、次工程への薬液の持ち込みを考慮。

07

トロリーコンベヤ

ワークを吊り下げ、工程に必要な速度とピッチで連続搬送。

08

点検口・清掃口

ノズル、槽内、スラッジ、排水部の保守作業に配慮。

09

後工程設備

水切乾燥炉、純水装置、塗装設備との取り合いを計画。

化成処理設備

リン酸鉄処理と
リン酸亜鉛処理。

化成処理には、主にリン酸鉄処理またはリン酸亜鉛処理を取り扱っています。薬品条件を設備仕様へ反映し、必要な工程、槽、スプレーゾーン、清掃性を検討します。

項目リン酸鉄処理リン酸亜鉛処理
工程構成比較的シンプルな構成にしやすい表面調整などを含め、工程数が増える場合がある
耐食性一般的な工業製品などに使用されるより高い耐食性が求められる製品に使用される
設備管理比較的管理しやすい構成スラッジ対策などを考慮する必要がある
設備設計薬品条件に合わせて槽やスプレーゾーンを構成薬品条件に合わせて工程、槽、ろ過、清掃性を検討

上記は一般的な傾向です。使用する薬品や処理条件の選定は、貴和化学薬品株式会社などの専門業者が、ワークの材質や要求品質を確認したうえで行います。キタハラ工業では、その条件に合わせて前処理設備を設計・製作します。

専門業者・メーカーとの役割分担

提示された条件を、設備へ。

キタハラ工業は、各社の仕様・条件を前処理設備の設計へ反映します。

前処理薬品

貴和化学薬品株式会社

前処理設備の案件では、ワーク材質、付着油、要求品質などを踏まえた薬品の選定や処理条件をご提示いただいています。キタハラ工業は、薬品の種類、濃度、処理温度、処理時間などの仕様・条件を設備設計へ反映します。

循環ポンプ

株式会社荏原製作所

薬液槽や水洗槽の循環には同社製ポンプを使用。必要流量・揚程、液温、薬液の性質、配管抵抗、吸込み条件、点検スペースを確認して設備へ組み込みます。

プレートコイル

日本パーカライジング株式会社

脱脂槽の処理液を間接加熱するプレートコイルには同社製品を使用。槽容量、処理温度、昇温時間、運転条件を確認し、設備仕様に合わせて組み込みます。

設備設計・製作・施工

キタハラ工業株式会社

槽、ポンプ、配管、ノズル、プレートコイル、トロリーコンベヤ、処理ゾーンを設備として構成。新設だけでなく、現場条件に合わせた改造・修理・部分更新にも対応します。

設備の実例

前処理装置とシャワーゾーン

現在掲載している実設備の写真です。

トロリーコンベヤ式のライン式前処理装置全体
01ライン式前処理装置 全体
前処理装置内部のスプレー配管とシャワーノズル
02シャワーゾーン

DESIGN CONDITIONS

設計時に確認する条件

設備と搬送、前後工程を一体で計画するため、次の条件を確認します。

  • ワークの材質
  • 最大寸法と重量
  • 付着している油や汚れ
  • 希望する化成処理
  • 必要な塗装品質
  • 1時間当たりの処理数量
  • 搬送ピッチ・搬送速度
  • 必要な処理時間
  • 薬品専門業者が指定する処理条件
  • 設置スペース
  • 前後設備との接続
  • 給排水・電源・熱源
  • 排水処理設備との取り合い
  • 清掃・点検用の作業スペース

日常点検・メンテナンス

設備を安定して使うために

  • スプレー圧力と噴射状態の確認
  • ノズル、ストレーナ、配管の詰まり確認
  • 循環ポンプの異音・漏れ・振動の確認
  • 槽、配管、フランジからの漏れ確認
  • 槽内の汚れ・スラッジの清掃
  • プレートコイル表面の付着物確認
  • コンベヤ、ハンガー、搬送部品の点検
  • 点検口、清掃口、排水部分の確認

薬液の管理は、薬品メーカーが指定する管理基準に従ってください。

新設・改造・修理

必要な部分から更新

  • 新規前処理ラインの設計・製作・施工
  • 既設ラインへの工程、槽の追加
  • 配管・ノズルの更新
  • 循環ポンプの交換
  • プレートコイルの交換
  • コンベヤとの取り合い変更
  • シャワーゾーン・トンネルの部分改修
  • 水切乾燥炉・塗装設備との接続

お問い合わせ

前処理設備の新設・改造について

ワーク、処理工程、搬送条件、既設設備の状態を確認し、必要な設備構成をご提案します。

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